【2025年最新】アナログマルチエフェクター徹底解説|完全アナログ&アナログ回路搭載モデルまとめ
マルチエフェクターといえばデジタル処理が主流です。完全アナログ回路のマルチは極めて希少で、現行品として存在するのはごく一部。多くはヴィンテージ市場でのみ入手可能です。
この記事はこんな方におすすめ!
- 完全アナログのマルチエフェクターを探している方
- デジタルだけでは物足りず、アナログの質感を求める方
- 宅録やライブで“音痩せしない”セッティングをしたい方
- ヴィンテージ機材やレアモデルにも興味がある方
- 安心して購入できる販売先を知りたい方
アナログマルチエフェクターの2つのタイプ
2025年時点で市場に出回っているアナログ系マルチは、大きく分けて次の2種類です。
- 完全アナログタイプ:全回路がアナログで構成された、非常に希少なマルチエフェクター。
- ハイブリッドタイプ:DSPによるデジタル処理を主体としつつ、アナログ回路を組み込むことで自然なサウンドを実現するモデル。
完全アナログのマルチエフェクター
モデル | 特徴 | 入手性 |
---|---|---|
Electro-Harmonix Tone Tattoo | Metal Muff(歪み)、Neo Clone(コーラス)、Memory Toy(アナログディレイ)を統合。100%アナログ回路設計。 | 現行販売あり(国内楽器店/サウンドハウス) |
Morley AFX-1 Analog Multi FX | ワウ、コーラス、ディレイ、ドライブを搭載。メーカー公称で完全アナログ仕様。 | 海外輸入が中心(国内流通は希少) |
Maxon UE-300(ヴィンテージ) | 1980年代の国産アナログマルチ。コンプレッサー/オーバードライブ/ディストーション/コーラスを搭載。 | 中古市場のみ(Reverb/ヤフオク) |
Aria APEシリーズ(APE-2など/ヴィンテージ) | ディストーションやフェイザーをまとめた国産アナログマルチ。80年代製造。 | 中古市場のみ |
Electro-Harmonix Tone Tattoo
完全アナログマルチエフェクターとして現在でも入手できる貴重な1台。
Metal Muff(ディストーション)、Neo Clone(コーラス)、Memory Toy(アナログディレイ)の3つを搭載し、人気ペダルを1つにまとめたような構造です。
特徴
- 100%アナログ回路設計
- ディストーション+コーラス+アナログディレイを同時使用可能
- シンプルなノブ構成でライブでも扱いやすい
購入アドバイス
現行販売があり、国内ではサウンドハウスや島村楽器で購入可能です。個別に3ペダルを買うよりもお得で、省スペースな点も魅力。
Morley AFX-1 Analog Multi FX
アメリカの老舗ブランド Morley がリリースした完全アナログ仕様のマルチエフェクター。
ワウ/コーラス/ディレイ/ドライブを1台にまとめ、シンプルながらもライブで即戦力になる構成です。
特徴
- 全回路アナログ設計でナチュラルな音色
- Morleyらしいスイッチレス・ワウを搭載
- コーラスやディレイもアナログならではの温かみ
- 堅牢な筐体でステージ使用にも安心
購入アドバイス
国内正規販売はなく、基本的に海外通販や中古市場での入手になります。価格はおおよそ7〜8万円台。
Maxon UE-300(ヴィンテージ)
1980年代にリリースされた国産マルチエフェクターで、完全アナログ回路を採用した伝説的モデル。
コンプレッサー、オーバードライブ/ディストーション、コーラスを内蔵し、当時のスタジオやライブ現場で多くのギタリストに使われました。
特徴
- 国産ブランド Maxon(マクソン)製のアナログ回路
- シンプルな3エフェクト構成(コンプ/OD/ディストーション/コーラス)
- 80年代の国産エフェクターらしい温かみと厚み
- 堅牢なメタルボディで現在も動作する個体が多い
購入アドバイス
現在は生産終了しており、入手は中古市場のみ。Reverbやヤフオクで3〜6万円程度で取引されています。
状態の良い個体は希少なので、見つけたら早めの確保がおすすめです。
Aria APEシリーズ(ヴィンテージ)
国産ブランド Aria が1980年代に展開していた完全アナログ回路のマルチエフェクター。
APE-2、APE-3 など複数のバリエーションが存在し、ディストーション、フェイザー、オーバードライブなどを1台に収めていました。
特徴
- 1980年代製造の国産アナログマルチ
- モデルごとに異なるエフェクト構成(例:ディストーション+フェイザーなど)
- 操作系はシンプルで、初心者でも扱いやすい
- ヴィンテージ特有の温かみあるサウンド
購入アドバイス
現在はもちろん生産終了しており、入手は中古市場のみ。状態によって価格は1〜3万円程度。
「Aria APE」はコレクターアイテム的な側面も強く、実戦用というよりは“音のキャラクターを楽しむ”目的でおすすめです。
デジタル主体でも“アナログらしい質感”を重視したマルチ
公式に「アナログ回路を搭載」と明記されているわけではありませんが、ユーザーの体感として“アナログ的な鳴り方”が感じられるマルチです。
モデル | 特徴 | 入手性 |
---|---|---|
TC Electronic Plethora X5 | 複数のTonePrintペダルをまとめたように扱えるマルチ。自然な音質とライブでの操作性が好評。 | 現行販売あり |
Line 6 HX Effects | モデリング主体だが、豊富な入出力と2系統のエフェクトループを搭載。プロギタリストからの使用例も多い。 | 現行販売あり |
Zoom MS-70CDR | 空間系に特化したコンパクトマルチ。デジタルながらアナログライクな質感が宅録ユーザーに人気。 | 現行販売あり |
TC Electronic Plethora X5
最大5種類のエフェクトを同時使用できるマルチ。
「Flashback Delay」「Hall of Fame Reverb」など、TCの人気TonePrintペダルを自由に組み合わせられるのが特徴です。
ユーザーからは音痩せの少なさや直感的な操作感が高く評価されています。
特徴
- 最大5種類のエフェクトを同時使用可能
- TonePrint対応でエディット自由度が高い
- Mashフットスイッチによるリアルタイムコントロール
- ライブ用ボードを省スペースにまとめられる
購入アドバイス
現行販売されており、国内でも入手しやすいモデルです。デジタルマルチの利便性とアナログ的な自然さをバランス良く楽しめます。
Line 6 HX Effects
Line 6「Helix」シリーズのエフェクト部分だけを切り出したモデルで、アンプモデリングを省いたエフェクト専用機です。
デジタルモデリングを中心としながらも、豊富な入出力端子と2系統のエフェクトループを備えており、実機ペダルと組み合わせやすい点がプロからも評価されています。
特徴
- 100種類以上のエフェクトを搭載(歪み、空間系、フィルターなど)
- 2系統のエフェクトループを備え、外部ペダルと連携可能
- ペダルボードに組み込みやすい省スペース設計
購入アドバイス
国内楽器店でも安定供給されており、現行のマルチでは定番の一台。デジタルとアナログペダルを融合させたい人におすすめです。
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Zoom MS-70CDR+
空間系エフェクトに特化したコンパクトマルチで、リバーブ、ディレイ、コーラスを中心に80種類以上のエフェクトを搭載。
デジタル処理ながらもアナログライクな質感が人気で、宅録からライブまで幅広く活躍しています。
特徴
- リバーブ/ディレイ/モジュレーションを中心とした高品質エフェクト
- 最大6エフェクトを同時使用可能
- コンパクトでペダルボードにも組み込みやすい
- 価格が1万円前後と非常にコスパが高い
購入アドバイス
「空間系をまとめて1台にしたい」人におすすめ。初心者から上級者まで幅広く支持されています。
まとめ|アナログマルチエフェクターの魅力
アナログマルチエフェクターは、完全アナログの温かみとデジタル主体ながらアナログらしさを重視したモデルの2つに分かれます。
一方で、TC Electronic Plethora X5やLine 6 HX Effects、Zoom MS-70CDRのような現行マルチは自然な音質や実機ペダルに近い感覚で扱える点が評価されています。
「アナログらしい音を優先するか」「利便性や多機能性を重視するか」はプレイヤーのスタイル次第。
ぜひ自分のボードや音作りに合った一台を見つけてください。
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よくある質問(FAQ)
- Q. 完全アナログのマルチエフェクターはまだ新品で買えますか?
- A. 現行ではElectro-Harmonix Tone Tattooが入手可能です。それ以外は基本的にヴィンテージ市場での中古入手になります。
- Q. 「アナログドライスルー搭載」と書かれているモデルはありますか?
- A. 公式仕様として明記されているものはほとんどありません。ただし、自然な音質や音痩せの少なさから「アナログ的」と評価されるモデルは多いです。
- Q. プロギタリストもアナログマルチを使っていますか?
- A. 現代ではデジタルが主流ですが、EHXやMaxonのアナログマルチを愛用した例もあります。特にヴィンテージ機材はコレクター需要も高いです。
- Q. 初心者におすすめのモデルはどれですか?
- A. コスパと扱いやすさのバランスを考えるとZoom MS-70CDR+が最適です。空間系を1台にまとめたい人に向いています。
- Q. アナログとデジタルの違いは音にどれくらい影響しますか?
- A. アナログは自然なダイナミクスや倍音の豊かさが強み、デジタルは多機能で利便性が高いのが特徴です。違いを体感するにはリバーブやディレイを比べると分かりやすいでしょう。
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