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この記事でわかること
- ノイズゲートの4つの方式と、それぞれの向き不向き
- ハイゲイン・宅録・ライブ別に選ぶべきモデルの考え方
- 定番のBOSS NS-2から、プロ・メタル系御用達のFortin Zuul+までの比較
- 失敗しない接続順とセンド/リターンの使い方
タイプ別おすすめ4選
- BOSS NS-2:まず失敗しない万能型。センド/リターン付きで1台目に最適
- iSP Decimator II G String:ハイゲイン・メタル系の定番。アナログ回路でアーティファクトが少ない
- Fortin Zuul+:djent/高ゲインアンプ直結でも粘るプロ仕様。価格は最上位クラス
- Donner Noise Killer:とりあえず試したい人向けの激安入門機
公開日:2026年9月17日
ノイズゲートエフェクターとは?──初心者のための基礎知識
ノイズゲートとは、設定した音量(スレッショルド)を下回った信号を自動的にカットするエフェクターです。
演奏していないときの「ジー」「サー」といったハムノイズを消してくれます。
ハイゲインアンプ特有のヒスノイズにも効果的です。
歪みを深くかけるほどノイズも一緒に増幅されるため、メタルや高ゲインな宅録環境ほど恩恵が大きいです。
一方でかけすぎると、演奏の余韻やピッキングの立ち上がりまで削ってしまう副作用もあります。
ノイズゲートには大きく分けて以下の4タイプがあり、それぞれ仕組みが異なります。
スレッショルド型
設定した音量を境に、単純にON/OFFで信号を遮断するシンプルな方式です。
構造が分かりやすく安価な製品が多い反面、深く設定すると音の切れ際が不自然になりやすいです。
代表モデル:BOSS NS-2/EHX Silencer
ほかにBehringer NR300やJOYO JF-31も同じ方式です。
スマート/オート型
複数のモードから信号の傾向に合わせて自動調整してくれるタイプ。
細かい設定が苦手でも扱いやすいのが強みです。
代表モデル:MXR M135 Smart Gate/Donner Noise Killer
注意:スレッショルド型・スマート型はどちらも「音量だけ」を見て判定します。深く歪ませた状態でピッキングを弱めると、音の途中で不自然にカットされることがあります。設定値は最小限から少しずつ追い込むのがコツです。
アナログトラッキング型
ギター本来の信号とノイズを波形レベルで区別して処理する方式。
単純な音量判定ではないため、ロングトーンやレガート奏法でも不自然な音切れが起きにくいのが特徴です。
代表モデル:iSPのDecimatorシリーズ全般
マルチバンド/インテリジェント型
周波数帯域ごとに個別処理をしたり、アタックを検知して反応速度を最適化したりする高機能タイプ。
価格は上がりますが、ハイゲインアンプ直結のような過酷な条件でも自然な減衰を得やすいです。
代表モデル:TC Electronic Sentry/Fortin Zuul+
ノイズゲートの選び方──失敗しない3つの判断軸
10台の中からベストを選ぶために、まず以下の3点を整理しておくと迷いにくくなります。
step
1ゲイン量:どれだけ歪ませているか
クランチ〜軽めの歪みなら、シンプルなモデルで十分対応できます。
BOSS NS-2やDonner Noise Killerが候補です。
メタルやdjentのような超高ゲインでは話が変わります。
iSP DecimatorシリーズやFortin Zuul+のような専用設計のモデルが安定します。
step
2操作の手軽さか、追い込みたいかどうか
MXR Smart Gateのようなモード切替タイプは設定が簡単です。
TC Electronic SentryやFortin Zuul+はパラメータが多いです。
その分、細かく追い込めます。
どちらが自分に合うかは、ボード構成を変える頻度で考えるとよいでしょう。
step
3接続方法:直列か、センド/リターンか
BOSS NS-2やEHX Silencerはセンド/リターン端子を備えています。
ノイズの原因になる歪み系だけをループに挟めます。
シンプルに直列接続したいだけなら、小型モデルでも十分です。
Donner Noise KillerやJOYO JF-31が候補になります。
ノイズゲートエフェクター 厳選10モデル解説
① BOSS NS-2 Noise Suppressor|万能型のプロ愛用ノイズサプレッサー
センド/リターン端子を備え、ノイズの原因になりやすい歪み系だけをループに挟める定番モデル。単純な直列接続にも対応します。
- 方式:スレッショルド型
- 接続:センド/リターン対応
- おすすめジャンル:ロック・メタル・宅録全般
💡 推しポイント:失敗しない安心感。
どんなボードにもまず1台。
こんな人におすすめ
初めてノイズゲートを選ぶ人。
歪み系だけを狙ってノイズ対策したい人。
② iSP Decimator II G String|メタル・ハイゲインの定番
波形を解析するLinearized Time Vector Processingを採用。
クリーンから高ゲインへ切り替えてもスレッショルド再設定が不要です。
アナログ回路のため、デジタル特有のアーティファクトも出にくいモデルです。
- 方式:アナログトラッキング型
- 接続:ループ挿入・2台リンク対応
- おすすめジャンル:メタル・ハードロック・高ゲインアンプ直結
💡 推しポイント:ロングトーンでも音が不自然に切れない追従性。
こんな人におすすめ
ハイゲインアンプを直結して弾く人。
サスティンを大切にしたいリードプレイヤー。
③ MXR M135 Smart Gate|3モード切替のスマートノイズゲート
Hiss/Mid/Fullの3モードとトリガーレベルのみのシンプル操作。難しい設定をせずに、状況に応じたノイズ処理を選べます。
- 方式:スマート/オート型
- 操作:モード切替+トリガーレベルの2系統のみ
- おすすめジャンル:ハードロック・メタル・宅録
💡 推しポイント:迷わず選べるモード切替の分かりやすさ。
こんな人におすすめ
細かいパラメータ調整が苦手な人。
状況によってノイズの質が変わる人。
④ iSP Deci-Mate Micro Decimator|省スペース設計
Decimator II G Stringと同じ技術を、コンパクトな筐体に凝縮したモデルです。
90dB以上のノイズ低減性能を持ちながら省スペースです。
- 方式:アナログトラッキング型
- サイズ:ミニペダル(約94×38×33mm)
- おすすめジャンル:メタル・省スペースボード
💡 推しポイント:Decimatorの実力をそのまま小型化。
こんな人におすすめ
ペダルボードのスペースが限られている人。
Decimatorシリーズの音質を諦めたくない人。
⑤ Electro-Harmonix Silencer|ループごとゲートできる多機能型
最大-70dBのノイズ低減に対応。センド/リターンを使えば、ノイズの多い複数のペダルをまとめてループに入れて一括処理できます。
- 方式:スレッショルド型
- 接続:センド/リターン対応(ループ一括処理)
- おすすめジャンル:複数の歪み系を使うボード構成
💡 推しポイント:ペダルボード全体のノイズをまとめて管理できる。
こんな人におすすめ
歪み系を複数台使っている人。
ループ全体をまとめて静かにしたい人。
⑥ Fortin Zuul+|djent・高ゲイン直結でも粘るプロ仕様
アタックを検知して反応するインテリジェントな回路設計を採用。
超高ゲインなアンプ直結でも不自然な音切れが起きにくいハイエンドモデルです。
Key Thruジャックも備え、追い込んだセッティングが可能です。
- 方式:マルチバンド/インテリジェント型
- 操作:Gate/Hold/Release+Key Thru(グラウンドリフト付き)
- おすすめジャンル:djent・超高ゲインメタル
💡 推しポイント:プロのハイゲイン現場で信頼される検知精度。
こんな人におすすめ
超高ゲインアンプを直結で使う人。
細部まで追い込んだゲーティングをしたい人。
⑦ TC Electronic Sentry Noise Gate|マルチバンド処理の高機能デジタル
3つの周波数帯域を個別にゲート処理するマルチバンド方式。TonePrintで細かいカスタマイズもでき、センド/リターンループにも対応しています。
- 方式:マルチバンド/インテリジェント型
- 接続:センド/リターン対応
- おすすめジャンル:ハイゲインメタル・複雑な音作り
💡 推しポイント:帯域別処理による自然なノイズ低減。
こんな人におすすめ
単純なON/OFFでは物足りない人。
音作りの引き出しを増やしたい人。
⑧ Donner Noise Killer|とりあえず試したい人向けの入門機
ハード/ソフトの2モードとスレッショルドつまみ1つだけのシンプル設計。3,000円台という価格ながら基本機能はしっかり動作します。
- 方式:スマート/オート型
- 操作:モード切替+スレッショルドのみ
- おすすめジャンル:初心者・お試し導入
💡 推しポイント:圧倒的な価格でまず試せる。
こんな人におすすめ
ノイズゲートを初めて導入する人。
まずは安価に効果を試したい人。
⑨ JOYO JF-31 Noise Gate|スレッショルド1つのシンプル激安機
つまみ1つ・トゥルーバイパスのシンプル設計。Donner Noise Killerと並ぶ低価格帯の選択肢です。
- 方式:スレッショルド型
- 操作:スレッショルドつまみ1つのみ
- おすすめジャンル:初心者・練習用ボード
💡 推しポイント:最小限の操作でとにかく安く導入できる。
こんな人におすすめ
機能よりもまず価格を優先したい人。
⑩ Behringer NR300 Noise Reducer|ミュートモードも備えた実用機
通常のリダクションモードに加え、完全に信号を遮断するミュートモードを搭載。センド/リターンにも対応した実用重視のモデルです。海外通販での入手が中心になります。
- 方式:スレッショルド型
- 接続:センド/リターン対応
- おすすめジャンル:宅録・練習用
💡 推しポイント:ミュートモードで完全な無音も作れる。
こんな人におすすめ
静音重視で宅録環境を整えたい人。
結局、どう選べばいいのか|筆者の結論
後悔しない選び方の順番
- 1 まず万能型でノイズ量を把握する|BOSS NS-2 / Donner Noise Killer
- 2 複数の歪み系を使うならループ一括型へ|Electro-Harmonix Silencer
- 3 超高ゲイン前提なら専用機へ|iSP Decimator II / Fortin Zuul+
ノイズゲートは万能ではありません。
スレッショルドを深くかけすぎると、ピッキングの立ち上がりや余韻まで削れてしまいます。
特にクリーントーンやアルペジオでは、ゲートの効果自体が不自然さとして聴こえやすいです。
まずは浅めの設定から始めて、ノイズが気にならない最小限のところで止めるのがコツです。
ノイズゲートエフェクターのよくある質問
Q1. ノイズゲートはどこに接続すべき?
A. 歪み系の直後、またはセンド/リターンでアンプのループに挿入するのが基本です。
歪みが発生源のノイズを最も効率よく処理できます。
BOSS NS-2のようにセンド/リターン端子を持つモデルもあります。
そうしたモデルなら、ノイズの原因になるペダルだけを狙って処理できます。
なお、エフェクターの接続順の考え方については別記事があります。
ギターエフェクターの接続順 完全ガイドで詳しく解説しています。
Q2. クリーントーン中心でもノイズゲートは必要?
A. クリーン中心なら優先度は下がります。
ノイズゲートは、歪みの量に比例して増幅されるハムノイズやヒスノイズを抑えるためのものです。
クリーントーンではそもそもノイズが目立ちにくいため、無理に導入する必要はありません。
Q3. ゲートをかけすぎるとどうなる?
A. ピッキングの立ち上がりや余韻が削れて、不自然な音切れになります。
特にロングトーンやレガート奏法では違和感が出やすいです。
スレッショルドは「ノイズがギリギリ気にならない」ところまでに留めるのが基本です。
Q4. マルチエフェクター内蔵のノイズサプレッサーだけでは足りない?
A. 宅録や練習では内蔵機能で十分なケースが多いです。
ただし単体エフェクターだけでペダルボードを組む場合は話が別です。
マルチを使わない構成では単体ペダルが必要になります。
筆者もGT-1000CORE内蔵のノイズサプレッサーを宅録で常用しています。
単体ボード用には、別途導入を検討しています。
Q5. 安いモデルと高いモデルで、効果に差はある?
A. 基本的なノイズカット性能は安価なモデルでも十分実用的です。
差が出るのは「深く歪ませた状態でも自然な音切れを保てるか」という追従性の部分です。
超高ゲイン環境ほど専用設計の恩恵が大きくなります。
iSP DecimatorシリーズやFortin Zuul+が候補です。
ノイズゲートエフェクター 全10モデル横断比較表
| モデル名 | 方式 | 接続 | おすすめジャンル | 価格帯(税込目安) |
|---|---|---|---|---|
| BOSS NS-2 | スレッショルド型 | センド/リターン対応 | ロック・メタル・宅録全般 | ¥14,000〜16,000 |
| iSP Decimator II G String | アナログトラッキング型 | ループ挿入・2台リンク | メタル・高ゲイン直結 | ¥20,000〜23,000 |
| MXR M135 Smart Gate | スマート/オート型 | 直列 | ハードロック・メタル | ¥28,000〜31,000 |
| iSP Deci-Mate Micro Decimator | アナログトラッキング型 | 直列 | メタル・省スペース | ¥18,000〜21,000 |
| Electro-Harmonix Silencer | スレッショルド型 | センド/リターン対応 | 複数の歪み系を使う構成 | ¥17,000〜21,000 |
| Fortin Zuul+ | マルチバンド/インテリジェント型 | Key Thru対応 | djent・超高ゲイン | ¥33,000〜36,000 |
| TC Electronic Sentry | マルチバンド/インテリジェント型 | センド/リターン対応 | ハイゲインメタル | ¥15,000〜19,000 |
| Donner Noise Killer | スマート/オート型 | 直列 | 初心者・お試し導入 | ¥3,000〜4,500 |
| JOYO JF-31 | スレッショルド型 | 直列 | 初心者・練習用 | ¥4,000〜6,000 |
| Behringer NR300 | スレッショルド型 | センド/リターン対応 | 宅録・練習用 | ¥4,000〜6,000(海外通販中心) |
ノイズゲートはこんな人におすすめ
- 最初の1台はBOSS NS-2。センド/リターン対応で万能に使える
- とにかく安く試したいならDonner Noise KillerかJOYO JF-31
- ハイゲイン・メタル系ならiSP Decimator II G String。ロングトーンでも音切れしにくい
- djent・超高ゲイン直結の追い込み用途ならFortin Zuul+
- 「まず万能型でノイズ量を把握 → 必要ならハイゲイン専用機」の順番が後悔しない選び方
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